「神魔之塔」が「鳴潮」演出を盗用し謝罪、AI制作工程の不備認める

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Written by 砂鯊

2026-06-01

香港の老舗スマホゲーム『神魔之塔(Tower of Saviors)』が現在、新キャラクターのプロモーション映像における「演出盗用疑惑」で揺れています。開発元の Madhead は 5 月 27 日、制作および監査プロセスに重大な過失があったことを認め、公式サイトを通じて謝罪。事態を重く受け止め、内部調査に着手したことを明らかにしました。

言い逃れ不能、地面の反射に「別キャラ」が映り込む失態

炎上の火種となったのは、近日公開された新キャラクター「成吉思汗(チンギス・ハン)」の紹介PVです。動画が公開されるやいなや、ユーザーからはカメラワークやエフェクトのタイミング、さらにはキャラクターの予備動作の「リズム」までもが、人気アクションRPG『鳴潮(Wuthering Waves)』のキャラクター・緋雪の共鳴解放(必殺技)演出と酷似しているとの指摘が相次ぎました。

疑惑を確信に変えたのは、動画内の地面に描かれた「反射」の描写でした。あろうことか、足元の反射面には本来そこにいるはずのない『鳴潮』のキャラクター・緋雪の姿がはっきりと映り込んでいたのです。素材流用時の修正漏れとみられるこの「動かぬ証拠」にユーザーの批判は爆発。公式SNSには「節操のないコピーだ」「あまりにずさんすぎる」といった厳しい声が殺到する事態となりました。

Madhead が謝罪、AI ワークフローの管理体制を刷新へ

騒動を受けて Madhead は 5 月 27 日、公式声明を発表。「該当のプロモーション映像が他作品と高度に類似していることを確認した。これは当社の制作基準を著しく逸脱し、プレイヤーの信頼を損なう行為である」とし、管理体制の不備を全面的に認めました。

今後の再発防止策として、素材の監査体制の強化や制作ガイドラインの刷新に加え、特に注目されるのが「AI を活用した制作プロセス」の見直しです。同社は、第三者の著作物を AI の学習や素材生成の直接的な根拠にすることを厳禁すると明文化しました。なお、一連の不祥事に対する補填として、全プレイヤーに「魔法石 5 粒」が配布されます(受け取りは 6 月 14 日まで)。

業界の「ベンチマーク」と化した『鳴潮』の技術力

今回の事件がこれほどまでの注目を集めた背景には、盗用被害に遭った『鳴潮』が、今や業界内でも無視できない「技術的指標」となっている事実があります。Unreal Engine 4(UE4)をフル活用した映画のようなライティングやアクション演出は、著名なクリエイターからも「技術的驚異」と評されるほどの完成度を誇っています。

テンセント(Tencent)の決算報告でも、その市場実績と技術力が高く評価されている通り、かつての挑戦者は今やモーション設計や美術表現において、競合他社が「到達点」として意識せざるを得ないベンチマークへと成長しました。今回の騒動は、皮肉にもそのクオリティが他社にとっての「近道」として選ばれてしまった形と言えるでしょう。

運営 13 年目を迎える『神魔之塔』にとって、今回のブランドイメージへの打撃は計り知れません。AIツールによるアセット制作が一般化する中で、「オマージュ」と「盗用」の境界線をいかに厳格に管理するか。これは現代のゲームデベロッパーが直面している、極めて現代的な課題を浮き彫りにしています。

Sources:

昼間は現実の世界で原稿を直し、言葉を練ることに没頭し、夜になれば部屋じゅうのフィギュアにやさしく包まれて、もう一つの色とりどりの幻想の世界に浸る。緻密な編集の仕事も、深夜にフィギュアたちと交わす声なき対話も、どちらもが私の書くこと、そして生きることの糧になっている。

砂鯊

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