Happy Elementsは、現在中国国内で展開しているスマートフォン向けRPG『溯回青空』(日本名:ReverseBlue×Re-birthEnd)について、2026年11月25日をもってサービスを終了することを発表した。本作は5月26日の時点で最終アップデートの配信と課金停止のプロセスを完了しており、来る6月10日より全プラットフォームを対象とした返金申請の受付が開始される見込みだ。



Happy Elements(HEKK)傘下のGrimoireスタジオが開発を手がけた本作は、昨年秋の中国リリース直後にはiOS・Google Playの無料ランキングで1位を奪取するなど、華々しいスタートを飾った。しかし、激化する市場環境の中で長期的なアクティブユーザーの維持や収益性の確保に苦戦。日本版と同様の足跡をたどる形で、今回、運営の幕を閉じるという苦渋の決断が下された。
次世代の旗手、UE5採用の野心作『白銀之城』への戦略的シフト
今回のサービス終了は、同社が総力を挙げて取り組む次世代プロジェクト『白銀之城』へのリソース集約を加速させるための戦略的判断としての側面が強い。『あんさんぶるスターズ!!』等のヒット作で培った二次元コンテンツのノウハウを武器に、現在はUnreal Engine 5(UE5)を基盤とした「3A級」のクオリティを目指すハイエンド開発へと舵を切っている。
その中核を担う『白銀之城』は、ヴィクトリア朝の情緒漂う都市を舞台とした推理・捜査アドベンチャーRPGだ。上海に集結した700名超の開発チームが、中国最大級のモーションキャプチャーセンターを駆使してキャラクターの細やかな挙動を追求。Bilibiliで公開された実機プレイ映像はすでに492万回再生を突破しており、プレイヤーの間では「次代のスタンダード」として大きな期待が寄せられている。
競合ひしめく二次元ゲーム市場の現況
Happy Elementsが大規模開発へとシフトする背景には、中国国内におけるタイトルの高騰化と競争の激化がある。本日、Tencentがパブリッシングを務め、SUPER CREATIVEが開発した『卡厄思梦境』が正式に公測(オープンベータ)を開始。事前予約数200万を超える注目作が市場を揺るがしている。
また、近未来を舞台にした3Dバトルアクション『追逐卡蕾多』や、NetEaseが量産体制に入った都市型オープンワールド『無限大』など、競合他社も次々とハイエンドタイトルを投入している状況だ。『溯回青空』の運営終了によって解放された開発力と注目度を、いかにして『白銀之城』の成功へと転換できるか。同社の次なる一手に業界の注目が集まっている。
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