中国のPC大手Lenovoが展開する携帯型ゲーム機「G02」を巡り、世界中のゲームコミュニティとテックメディアが揺れている。発端は、任天堂の著作権を侵害するソフトが大量にプリインストールされた状態で販売されているとの指摘だ。これを受け、Lenovoは2026年5月23日、公式声明を発表。一連の著作権侵害への関与を全面的に否定した。







騒動のきっかけは、著名なインフルエンサーがAliExpressなどの海外ECサイトで「Lenovo G02」と称されるレトロゲーム用デバイスを発見したことにある。実際に製品を検証したところ、付属のSDカードには『ポケットモンスター』シリーズをはじめ、ゲームボーイ、ファミリーコンピュータ、NINTENDO64といった任天堂のクラシックタイトルが数千本も収録されていたという。
パッケージや起動画面にはLenovoのロゴが堂々と掲げられており、約65ポンド(約13,000円)という価格設定も相まって、ユーザーの間では公式製品との誤認が広がっていた。知的財産権の保護に極めて厳格であり、ファンから「法務部こそが最強の布陣」と目される任天堂のタイトルを無断で大量収録していることから、両社の法的対立は避けられないとの懸念が急浮上していた。
Lenovoによる公式回答と流通ルートの是正
ブランドへの信頼を揺るがす事態に対し、Lenovoのコミュニケーション・ディレクター、Jeff Witt氏は明確な回答を示した。「Lenovoおよび正規代理店が中国市場で出荷している純正品には、メモリーカードは付属しておらず、いかなるゲームコンテンツもプリインストールされていない」と断言。問題となっているソフト入りの個体は、同社の関与しないところで第三者が勝手に追加したものだという見解だ。
また、Lenovoは「G02」の正規販売地域は中国国内に限定されており、国外での販売は一切認可していないことを強調。現在、同社はAliExpressやTemuなどのプラットフォームに対し、当該製品の出品を取り下げるよう強制的な要請を行っている。テックメディアのTom’s Hardwareなどは、ライセンス管理の甘い販売パートナーや中間業者が、付加価値を装って独自に「海賊版コンテンツ」をバンドルした可能性が高いと分析している。
任天堂はこれまで、ROM配布サイトやエミュレーター開発プロジェクトに対し、一切の妥協を許さない法的措置を講じてきた。今回の事案がLenovo本体の意図せぬものであったとしても、ブランドロゴを背負った製品が著作権侵害に加担したという事実は、グローバル展開において重い課題を残す。業界最強の法務部がこの事態をどう静観、あるいは動くのか、各国の市場関係者がその動向を注視している。
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