2026年5月のWeChatミニゲーム市場は、ジャンル間の明暗がくっきりと分かれる激動の1ヶ月となった。市場を牽引したのはTuoyou Network(在线途游)のSLG『三国:冰河時代』だ。前月の3位から一気に首位へ上り詰め、王者の風格を見せている。また、テンセント(腾讯游戏)の懐かしのIP『QQ 経典農場』が12ランクもジャンプアップして2位に食い込むなど、老舗タイトルの底力が現役のヒット作を脅かす新局面を迎えている。













TOP 10の顔ぶれ:SLGの盤石さと『QQ農場』の逆襲
5月の売上ランキング上位は、1位の『三国:冰河時代』を筆頭に、『QQ 経典農場』、『永遠の蔚藍星球』、『向僵屍開砲』、『瘋狂水世界』、『無尽冬日』、『占城大師』、『私の花園世界』、『霊画師』、『神器伝説』と続く。
首位を奪取したTuoyou Networkは、別タイトルの『造化仙府』も81位から42位へと垂直立ち上げを見せており、SLG分野における運営の巧みさが際立つ。また、グローバルでも定評のある点点互動の『無尽冬日』も6位をキープし、このジャンルの収益安定性の高さを示した。驚くべきは2位の『QQ 経典農場』だ。4月の14位から一気にトップ圏内へ返り咲いた背景には、シミュレーション経営という王道ジャンルが持つ普遍的な中毒性と、大規模なアップデートが既存・休眠ユーザーの心を掴んだ結果と言えるだろう。新規勢では、7位にランクインした『占城大師』が戦術シミュレーションとしての存在感を放っている。
RPGの独走と、姿を消した「レジェンド系」MMO
ジャンル別のシェアを見ると、RPGが41タイトル(前月比+4)と勢力をさらに拡大。一方で、最も「メタの変化」が激しかったのがMMOカテゴリだ。4月には14タイトルが名を連ねていたが、5月にはわずか3タイトルにまで激減した。これは、かつて市場を席巻した「伝説(レジェンド)」系の小ゲームが、短期間でユーザーを燃焼し尽くし、トップ100から一斉に脱落したことによる。長期運営を見据えたビルド構築の難しさが改めて浮き彫りになった格好だ。
カジュアル・ミッドコア層ではシミュレーション経営が再びトレンド化しており、『QQ 経典農場』だけでなく、18位まで躍進した『向往的生活』などが市場を活性化させている。また、マージ(合成)系パズルでも『四季合合』が41位まで浮上するなど、特定のプレイスタイルに特化したタイトルが着実にファンを増やしている。
注目のニューカマー:独自路線を行く2作品
今月、上位に食い込み今後の動向が期待される2タイトルを紹介する。
まずは、タワーディフェンス(TD)の枠組みを拡張した『城主別慌張』だ。ゾンビや終末といった使い古されたテーマを避け、古風な都市管理をベースに据えている。門客(ヒーロー)の育成や陣営シナジー、さらには経営シミュレーション要素を深くレイヤー化しており、カジュアルな手触りながら、中長期的な育成を楽しめる「やり込み型TD」として完成度が高い。
続いて、マージ系経営ゲームの最新作『肥鵝美食街』。ヒットシリーズの強みを活かし、今作では「美食街」のプロデュースをテーマに据えた。アイテムを合成してオーダーに応え、店舗エリアを拡張していくという中毒性のあるサイクルに、アイテム生成のクールダウン(待ち時間)管理などのリソース配分要素が加わっている。親しみやすいコミック調のビジュアルも相まって、ライト層からコア層まで幅広くリーチすることに成功している。
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